ゲームハードについて

ゲームハードはゲームの性質を大きく左右する要素です。
大きく分けてゲームハードには携帯ゲーム機やスマートフォンなどの携帯ハードと、据置ゲーム機やPCなどの据置ハードがあります。

携帯ハードは確かに手軽にゲームを楽しめますが、やはり据置ハードの方がより高い質の娯楽や表現を提供できると考えています。ここでいう高い質とは映像の美しさや音楽の鮮明さだけでなく、モーションセンサーやHD振動などのそれまでにない新たな体験を含めての話です。

音楽もそうですが、特に映像はゲームハードの制約を大きく受けます。せっかく面白い映像表現ができたと思っても、画面の小ささや粗さで質が落ちてしまうと、作り手としては非常に悲しいことです。
良い曲を聴くためにはより良いスピーカーが必要です。どこまでを妥協するラインに定めるかは人によって違いもあるでしょうが、基本的には高性能なゲームハードでゲームをプレイできるに越したことはないと考えています。

また同様に開発環境としてもより高性能なハードである方が有利です。
ゲームの歴史は容量などの制約との闘いともいえ、いかにコストパフォーマンスを上げるかが、制作者の腕の見せ所ともいえました。しかし現在ではゲームハードのスペックの大幅な向上のおかげで、特に据置ハードではこの問題は大分解消されました。
より軽い動作で動くプログラムコードを書く技術は素晴らしいものですが、より簡単で読みやすいコードに越したことはありません。インディーズにおいて、この開発環境の強化は非常に大きい意味を持ちます。
ゲームという文化が今以上に発展し、数多くのアート作品と肩を並べるには、こういった制約を取り払い、より自由な発想で作品に向き合える環境が大事なのではないでしょうか。

夢物語は据置ハード用の作品として制作されています。
もちろんプレイする環境がないために、夢物語を楽しんで頂けないということは、できる限り避けたいと考えています。ですからPCはもちろん家庭用ゲーム機にも順次対応していく予定です。

現在では、こういった腰を据えて楽しむような文化は“流行り”ではないかもしれませんが、時間や場所を選ぶからこそ、贅沢に作品を楽しむ環境が用意できるのだと思います。

もちろん携帯ハードはこれからも進化を続けるでしょう。先の未来に携帯ハードのデメリットが改善され、据置ハードに劣らない新たな魅力を持てばこの限りではありません。
その時には夢物語をより手軽に楽しんで頂けるよう柔軟に対応していくことをお約束します。