インディーズゲームとは

世界中で人口が増え、趣味嗜好も多様化するにつれ、マイノリティー文化やサブカルチャーも一定の地位を築くようになってきました。昨今のゲーム市場でもインディーズ市場が静かな盛り上がりを見せています。

インディーズはその独立性を指す言葉で、私のような個人制作や小規模な形態を示すものです。ゲームだけではなく音楽やファッションなどでもよく使われますね。
その独立性から制作者が“自分の作りたいものを作れる”ことが、インディーズの大きな魅力となっています。

大手ゲーム企業ではナンバリングタイトルなどが多く、昨今ではあまりチャレンジしたタイトルが出ないことも問題になっています。しかし会社やゲームの規模が大きくなればリスクも比例して大きくなる以上、これはある意味当たり前のことだとも言えます。

インディーズゲームには良くも悪くも実験的なゲームが本当にたくさん存在します。ゲーム市場が今日ほどに大きく育ち安定した今とは違う、昏迷期だった頃のような妙なワクワク感がそこにはあります。

残念ながら日本では海外に比べるとインディーズゲームはまだまだ浸透していませんが、最近では少しずつ状況が変わってきました。インディーズ系のイベントがいくつか現れ、東京ゲームショウなどでもインディーズ向けのブースが生まれています。

また販売環境も整ってきました。PCはもちろん、PS4やWiiUなどの家庭用ゲーム機でもインディーズゲームの販売が可能になり、消費者の元へ届けることがより容易になりました。

私はインディーズのような、ある意味ニッチな分野はとても大事なものだと考えています。これはよく言われる経営としての側面だけでなく、夢物語のテーマとして掲げている、ゲームによる表現としての側面でも同じです。

例えば音楽でいえば、大衆受けという点でいえばポップスやロックに敵うジャンルはないでしょうし、それはこれからも変わらないと思います。しかしだからといって他の様々なジャンルが存在せず、幅が狭くなってしまっては文化としても非常に寂しいものだと思います。

とはいえニッチな層にだけ受ければいいと思っているわけではありません。自由で挑戦的なインディーズとしての魅力を丁寧にお伝えすることで、今まで体験することのなかった新しい価値をより大勢の人に楽しんでいけたらと思っています。